
想像してください。あなたはあまり雪が降らない地域から札幌に転勤になりました。
愛車と共に札幌へ行き、「冬道を運転する」にあたって必要なものはなんでしょうか?
ここでパッと思いつくのは「スタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)」かと思います。


1980年代まではタイヤに鋲(びょう)が打たれたスパイクタイヤが主流でした。しかし道路で粉塵が発生しスパイクタイヤに代わるタイヤが鋲(英語でスタッド)が無い(英語でレス)スタッドレスタイヤなのです。
しかしそれ以外にも必要なものもあります。
正解は一つではありません。今回はそんな転勤してきた時のために(あまりないだろうけど)役立つ情報をまとめてみました。
転勤予定のない方は雑学としてお楽しみください。
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冬用ワイパーがないと視界不良で危険


まずは非降雪地区では知名度が全然ない「冬用ワイパー」
転勤で道外から引っ越しされてきたお客様がご来店。スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)の商談後に



ちなみに冬用のワイパーはお持ちですか?



冬・・用・・ワイパー???ワイパーに冬用があるの?
この言葉に衝撃を受けた記憶があります。
冬ワイパーの存在はメジャーではないのか!?日本の広さを痛感した瞬間です。
一般的なワイパー(夏用)





ちなみに上記のタイプは試合のトーナメント表に似ているのでトーナメント式と呼ばれています。
冬用ワイパー


- 凍らないようにゴムで全体が覆われている
- 価格は一般的なワイパーよりも割高
- 空気抵抗を抑えたエアロタイプもある
- ワイパーを覆うゴムに穴が開くと水が入り全体が凍ってしまうので使用不可
\ サイズが分からない場合は店頭でご確認を/


ワイパーが凍るとガラス面にワイパーが密着せず雪や水などをふき取りが出来なくなります。
結果的に視界不良となり事故の危険性が増大。
さらに極寒の中、長い時間駐車していると冬ワイパーであってもガラス部分にワイパーゴムがくっつきます。
くっついたワイパーを無理に引っ張ると破れる恐れもあります。
そうならないように駐車の際はワイパーを立てておくと良いでしょう。
ワイパーゴムがくっつかず、雪下ろしもしやすくなりますよ。



お店でタイヤ交換時に冬用ワイパーを持っていくとに一緒に交換してくれます。
中途半端な濃度のウォッシャー液は凍る
普段何気なく入れてるウォッシャー液。皆さんはウォッシャー液の容器や商品の表記を詳しく見たことがありますか?


実はここに対応している温度が書かれています。(上記の場合はー35℃)
札幌の場合は冬の気温がマイナス10℃になることもあり、寒いところではマイナス20℃以下になることも。
そんな気温の場所で例えば対応温度があまり低くないウォッシャー液を水で割って使用していると当然凍ります。
冬用のウォッシャー液はマイナス30℃くらいに対応していれば間違いないでしょう。
ちなみに交換方法はひたすらウォッシャーを出し続けてタンク内を空にし、新しいウォッシャー液を補充します。
\ウォッシャー補充の詳しいやり方はコチラをチェック↓/





幼少期時代、真冬に祖父の家に行ったとき旅行で数日家を空けるので、トイレの水が凍らないようにと祖父がトイレにウォッシャー液を注ぎ込んでました。(車と関係ない雑学)
スノーブラシがないと雪下ろしに時間がかかる



ちなみにスノーブラシもご用意していたほうがいいですよ。



スノーブラシ?



雪が降った時、車に積もった雪を下すための道具です。



そんなの必要なの?いいよ手でサッと下ろすから。
そんな大量の雪無理だって!!(心の声)
写真で見たことある方もいるかもしれませんが寝て起きたら車にとんでもない量の雪が乗っていることは日常的です。


しかも朝は忙しいうえに雪をゆっくり下ろしている時間なんてありません。
そこでエンジンをかけ車体を温めながらスノーブラシで一気に雪を下します。(エンジンスターターがあると尚便利)
ブラシの柄を伸ばしてミニバンなどの車高が高い車の屋根まで届く伸縮タイプと長さは固定で歯ブラシ型のコンパクトタイプがあります。
\伸縮タイプのスノーブラシ/


\細かい部分の雪下ろしに便利/


ちなみに自分は二本持ち。伸縮タイプで大まかな雪を押しのけ、サイドミラーやライト付近の細かい部分はコンパクトタイプを使用します。
冬は外に出る機会が多くなるので車に手袋を常備しておくとよいでしょう。



ちなみに面倒だからと言って車のルーフ(屋根)の部分を雪下ろししないで走行すると、赤信号で止まろうとした時ブレーキを踏んだ瞬間ルーフに積もった雪がすべり落ちてフロントガラスを覆うのでしっかり下ろしましょう。
車のバッテリーは電圧が低いと命に関わることも


降雪地区であれば比較的知られている知識が「寒いとエンジンがかかりにくい」こと。
ひと昔前の車は降雪地区と非降雪地区で比べるとバッテリーの性能や容量は降雪地区のほうが上でした。
(エンジンの始動性を良くするためや容量を増やしバッテリー上がりを予防するため。)
ただ現在はアイドリングストップ車やハイブリット車の登場により降雪地区、非降雪地区のバッテリー差はほとんどなくなりました。
しかし中古で車を購入した際には容量が小さいバッテリーがついている場合もあるので、降雪地区に来た際には交換が必要な場合もあります。
ちなみに経年劣化したバッテリーなど電圧が弱くなっている場合はさらに上がりやすくなるので要注意。
\ご購入の際は性能が高いバッテリーがオススメ/


- 出かけようと思ったらバッテリー上がりで家の駐車場から出られないパターン
- 出発時エンジンはかかったが出先で上がってしまったパターン
冬はバッテリートラブルが多いので中々救助が来ない場合もあります。
出先でエンジンが止まると場所によっては(夜の峠や田舎道など)車内で待ってないといけないなんてことも・・・


でもエンジンはかからないのでひたすら寒い中救援を待たないといけないケースもあり生き地獄です!!
そうならないためにもバッテリーチェックはお早めに!
北海道の冬道は4WDが絶対おすすめ





乗ってる車を変えろというのは非現実的ですがメリットをお伝えします。
以前仕事の研修で冬のあいだ本州の店舗に行ったことがあります。
その研修先で気付いたのが「来店客の車が大型4WD車、SUVが少ない」こと。
前輪駆動車(FF車)の場合だと4WD車より燃費はいいですが冬道走行に支障は出てきます。


- 深い雪道で埋まりやすい(脱出しにくい)
- 坂道で停車すると滑って発進しにくい
- コーナーリング中に滑ると外側に横滑りしていく
以上のことから運転初心者で車を選べる状況であれば二輪駆動より燃費は多少落ちますが、迷わず4WDを選びましょう。





しかしそんな私の現在の車はFF車です・・・。
当然凄く埋まります・・・。
FF車の場合は埋もれる確率が高くなるので牽引ロープを積んでおくと便利ですよ。
(あとは引っ張ってくれる屈強な車と優しいドライバーが必要になりますがあって損はないです)


もちろん豪雪などにより軽自動車やコンパクトカーの4輪駆動でも埋まる場合はありますので、緊急時用に備えあれば憂いなし。
冬道の運転は事前の準備が必要です


今回は大きく分けて5つの項目をご紹介しました。
細かい部分を言えばもっとありますし、北海道の中でも雪が多い地区、寒さがさらに厳しい地区もあり必要な用品は微妙に変わってきます。
しかし降雪地区の運転は非常に大変で危険なことには変わりありません。
運転をする限り、事故や加害者になる可能性があり続けることを忘れないで安全運転に努めましょう。
ーーー冬のあったかグルメ情報ーーー




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